人生のかわし方

もう虫なんて恐くない!!20年以上に及ぶ虫恐怖症を、一瞬で克服した方法(前編)

僕には、非常に大きな弱点がある。
それは虫だ。

虫は見ただけで、体の筋肉が強張る。
羽音を聞いたり触れられたりすると、
心拍数が上がり、
汗をかき、
口の中がカラカラになる。

間違いなくEntomophobia(虫恐怖症)を持っている。

今回は、そんな僕が虫恐怖症を改善した方法について書きたい。

結果として、

  • 無害な小さい虫に恐怖することはなくなった
  • てんとう虫に触ることができた
  • 補助があれば、大きい虫を手にのせることができた

僕と同じく、虫恐怖症に困っている人に読んでもらいたい。

そもそもの原因は

僕は、小学生5年生くらいまでは、虫に恐怖などしていなかった。
近所の空き地に行っては、トノサマバッタを集めたり、アゲハ蝶の幼虫を捕まえて育てたりしていた。
トンボや蝶に関しては、(今では考えられないが)よく分解していた。
我ながら子供というのは残酷だ。

そんな虫に恐怖されること間違いなしだった僕が、立場が逆転し、虫を恐怖する原因となる事件が起きた。

小学校の遠足の途中、僕たち児童は千歳市サケのふるさと館の前で整列させられた。
先生がみんなにこれから入る水族館の説明をするためだ。

北海道にしては、暑い夏で、汗ばむ首元を僕はなでていた。
たぶんかゆかったんだろう、僕は首の周りを擦るような仕草をした。
その時に、首の後ろにチクリと鋭い痛みが走った。
クマンバチだった。

騒いでいる僕に、先生が駆け寄り、事態を察知し、応急処置をした。
ぎゅうぎゅうと首の後ろの皮を絞り、傷口から針を取り出した。

記憶なのか想像なのかは、定かではないが、恐ろしく痛かった。
そのまま、病院へ行き、飲み薬だか軟膏だかをもらった。

これ以降、僕は虫に対する恐怖をどんどん募らせることとなった。

虫恐怖症の弊害

別に虫が怖くったって、そんなに困ることはないんじゃないかと思うかもしれない。
北海道にはG(テラフォーマーズのやつ)はいない。
森に行かなければ、割りにインセクト・フリーだ。

しかし僕の嫁は、自然が大好きだ。
獣道すらない森の中をずんずん進む。
その度、僕は恐怖に体が氷つかせることとなった。
山や森に行くたびに絶叫していた。

あーこれは解決しないといけない問題だな、
と心の中で思うようになった。

解決策はこれだ

僕は思った。虫を食べよう。
食べれば、恐怖心はなくなるはずだ!!

無根拠に僕は確信して、徐々に心の準備を始めた。

友達に、虫を食おうと思っていると話すと笑われた。
だが、僕はけっこう本気だった。

まずは心の準備から

まずは、論理的に攻めてみた。
僕は海鮮類が好きだ。
えびは当然大好き。
えびが食えるなら、昆虫だっていけるだろう。
単純な慣れの問題だ。
ちょっと意識を変えればいい。それだけだ。

次に、自分に慣れさせるために映像を見た。
YouTuberの人がセミを食べるのをみた。
こおろぎラーメンなんてものもみた。
ベア・グリルズが未調理の巨大バッタや巨大イモムシをムシャムシャと食べるのをみた。
そんなに変なことじゃない。みんなやっている。
そう自分に言い聞かせた。

最後に、環境面から考えてみた。
人はどうやら家畜の食べ過ぎらしい。
家畜の育成時に大量のCO2が排出される。
虫食は未来だ。
栄養価も高く、タンパク質も豊富だ。

よしよし、大丈夫、虫は怖くない。

そしてチャンスが訪れた

2019年10月12日、僕の人生が変わった日だ。
近所のファーマーズ・マーケットで、大学のチームにより虫食のフェアが開かれていた。
このチャンスを逃す手はない。
僕は妻を連れて、ブースに歩み寄った。

そこでまず、僕はぎょっとした。
スタッフの手には、巨大な枯れ葉みたいな虫が乗っている。
僕は当然、おののく。
別のスタッフが、ジャケットのポケットから手を出すと、
そこには巨大なGが!!

しかし、ここで怯んではいけない。
僕はスタッフに、「こおろぎクッキーがあると、聞いたのだけれど」と尋ねた。

スタッフは、二種類のクッキーを渡してきた。
「片方には、こおろぎのパウダーが入っています。」

こおろぎは粉末状になっている。見た目では判別できない。

こおろぎクッキー

恐る恐る口に運ぶ。
両方食べても、よくわからない。
普通のクッキーだ。

よし、こおろぎを食ってやったぞ!!

しかし今日の僕はこんなもんじゃ満足しませんでした。
読んでいる方もこれでは満足しないでしょう。

後編では更なる挑戦について書いています。