人生のかわし方

【アメリカ生活】アメリカン・ダイナーに行ってきた

ダイナーに行ってきた。
良くアメリカのドラマや映画で見るヤツだ。

ピックアップ・トラックや古いフォードかなんかで駐車場に乗り入れて、カウンターに座り、アメリカン・コーヒーを頼み、ウェイトレスにくだらないジョークの話す、あのダイナーだ。

アメリカのクライム・ムービーでは、大抵ここで犯行の打ち合わせが行われる。
青春モノでは、デートをしたり、喧嘩が始まる。
子供の頃から映画でよく見ていて、かっこいいなと思っていた。

子供の頃のあこがれを叶えるべく、ダイナーまで自転車を漕いだ。

アメリカン・ダイナー

ハイウェイから町の入り口あたりにこのダイナーはある。
ちょっと入りにくいが、勇気を出して入店。

中の雰囲気はこんな感じだ。
椅子はビニール張りで、少しラメが入っている。
おお、これこれと思い、嫁と僕のテンションが上がる。
テーブルや椅子は、掃除が行き届いていて、かなり清潔だ。

席に着くと、早速ウェイトレスがやってきて、何か飲み物はいらないか、と尋ねてくる。

「オレオ・シェイクかホット・ココアのどちらが良いでしょうか?」
この二択に僕は少し笑ってしまった。
オレオ・シェイクかホット・ココア?

僕は、糖分たっぷりの選択肢を回避して、水を注文した。
僕の嫁は、ホット・ココアを注文した。

「ホット・ココアにはクリームを乗せますか?」 ウェイトレスはすかさず糖分・脂肪分の上乗せを提案してきた。
僕の嫁は、この提案には決して拒否できない。
「お願いします!!」

食事前にクリームたっぷりのホット・ココアを飲んで、僕の嫁はご満悦だった。

ちなみに水は、コカ・コーラのコップに注がれた。
これは雰囲気があって良い。

メニュー

メニューは、バーガー・サンドイッチ・ディナー・ブレイクファストといった分類がされている。
デザインも素敵だ。

10分ほどメニューを見つめ、あらゆる未来を想像したあと、僕はミート・ローフを、妻はターキーを注文することにした。
値段は正直高いが、アメリカで外食する時は、お金を燃やすくらいの気持ちで注文するのがコツだ。

ウェイトレスを呼び、料理を注文した。
「スープかサラダがついてきますが、どちらがよろしいでしょうか?」
「サラダにします」
「サラダのドレッシングは何になさいますか?」
「どんなものがありますか?」
「イタリアンに、レンチ、それにブルーチーズのドレッシングがございます。」
「じゃあブルーチーズのやつでお願いします」
「ポテトとロールパンもついてきます。ポテトはフライド・ポテトとマッシュド・ポテトがございます」
「マッシュド・ポテトで」

相変わらずの選択肢の多さだったが、アメリカ生活が2ヶ月ともなれば、さすがに慣れてきた。
どこに行ってもサブウェイ並に選択肢がある。

料理

料理が運ばれてきた。
まずは前菜がてらサラダがきた。
嫁は、ターキー・ヌードル・スープを注文した。
スープとメインをターキーで合わせるのは、かなり上級者向けのコーデだ。

ブルーチーズのサラダ

シーザー・ドレッシングにブルーチーズが入っている。
良く見るとチェダー・チーズもまぶしてある。

ドレッシングをかけ、サラダを口に運ぶ。
かなり濃厚で、刺激的な味付けだ。もちろんうまい。
シーザー・ドレッシングの濃厚さの奥に、更に濃厚なブルー・チーズの後味が追ってくる。
カベルネ・ソーヴィニヨンの赤ワインと間違いなく合う、そんな感じの味だ。
だた残念なことに、ダイナーにアルコールは置いていない。

ターキー・ヌードル・スープ

スープもかなりしっかりした味付けだ。
ターキーの風味がスープに良く出ている。
クルトン代わりにオイスター・クラッカーもついてきたが、なぜか僕の妻はそれを無視してスープを飲み干した。

そしてメインだ。

ミートローフ

正直僕は、ミートローフが正式にはどんなものか知らなった。
ハンバーグの亜種くらいの知識しかなかった。
しかし食べてみると、ハンバーグとは少し方向性が違うようだ。

思ったよりも脂っこくはなく、淡白な味わいだ。
表面にはクランベリー・ソースが付いていて、その上からグルービー・ソースがかかっている。
ほんのり甘く、ちょうど良い程度に塩分がある。
意外に優しい味だ。

これをクリーミーなマッシュド・ポテトと味付け濃いめコーンとパンのコンビネーションで食べていくと、全然飽きない。
アメリカの料理は、多すぎるか、味が濃すぎるか、脂っこすぎて、大抵は完食できない。
だがこのミート・ローフはペロリと食べてしまった。

ターキー

出た、このアメリカン・サイズ!!
ターキーが三枚に、マッシュド・ポテト、スタッフィング、コーン、パンにクランベリー・ジャム。

嫁から少し分けてもらった。
ターキー自体にも軽く味付けがしてあり、そのまま食べてもかなり美味しい。
グルービー・ソースをつけても良いし、スタッフィングとクランベリー・ジャムと一緒に食べても違った味わいで美味い。
ターキーは、鶏胸肉より少し脂身がある感じで、チキンより旨味があるように感じた。
肉の柔らかく、全然パサパサしていない。とても美味しかった。

サンクス・ギビングの定番料理だが、ダイナーではレギュラーで食べられるらしい。
僕はアメリカで新たな好物を発見した。

ターキーは食べきれなかったので、持ち帰り用のバッグをもらってテイク・アウトした。
アメリカのレストランでは、大抵このお持ち帰り用のバッグが用意してある。

普通にこれでも一食分はある

ホット・チョコレート:3ドル
ミート・ローフ:13.95ドル
ターキー:12.95ドル
合計31.69ドルにチップを上乗せして会計を済ませた。

少し高いが、満足した食事だった。

終わりに

子供の頃のあこがれを叶えるべく、ダイナーに来た。
食事は美味しかったし、雰囲気も良かった。
是非また来たいと思った。

もしアメリカに旅行で来た際は、ダイナーに行って、アメリカ料理を堪能して見るのも良いかもしれません。