人生のかわし方

【海外移住希望者必見】4都市比較。ロンドン・ベルリン・札幌・アイダホ、それぞれの良さと悪さ

はじめに

22歳まで僕は北海道の片田舎の町に住んでいました。
大学卒業後は数年ごとに移動しています。
同じ街にいたのは最長で2年ほどです。
西へ東へ節操なく移動しています。
新しい街に行って、新しい人に会い、新しい仕事をしました。

今回はこの10年間で住んできた街について伝えたいです。
それぞれの街(あるいは国)の良さや悪さを主観的な目線で書きます。

日本から出たい。海外ってどんな感じなんだろう。
そう思っている方には面白く読んでもらえると思います。

4都市比較


ロンドン

家賃はちょっと高いけど、働き方はゆっくりしているし、娯楽もたくさん。海外旅行にさくっと行けるのも魅力。

・概要
ロンドンへ行ったのは22歳の時です。
2年間滞在しました。
行く前からある程度英語は話せました。
3ヶ月ほど語学学校に通って、残りの期間は販売店で働いてました。
僕も若かったし、とにかく楽しかったです。
友達とパブに行ったり、コンサートやクラブにも良く行きました。
有給を使って海外旅行にも良く行きました。

・良いところ
色んな人に会える事
色んな人に会える事がロンドンの良さだと思います。
かなり尖った意見の人や変わった人が多いです。
そういう人と話していると世界が広がるような感じがします。
外国人だけではなくて、変わった日本人に会えるのも刺激的でした。

僕は閉鎖的で画一的なところで育ったので、アーティスト的な人やフリーランスで仕事をしている人にはロンドンではじめて出会う事ができました。
こういう人に会って「進学→就職」以外にも道はあるんだなと知りました。

娯楽がいっぱい
物価は高いですがお金をかけずに楽しめるところがたくさんあります。
美術館や博物館はほとんど無料で入れますし、見ているだけ楽しいマーケットもたくさんあります。
コンサートもほぼ毎日どこかでやってますし、日本に比べると安いです。
特に楽しかったのは、仲の良い友達と安い中華料理を食べて、プールをやって、パブでゆっくりビールを飲む事でした。

・悪いところ
家賃が高い
僕は家賃だけで500ポンド(7万くらい)払っていました。
住んでいたのはクラウチエンドというロンドンの北側にある町で、地下鉄駅までバスに乗らないと行けない陸の孤島でした。
クラウチエンド自体は最高にクールなエリアです。

交通費も高い
僕の住んでいたところはゾーン3なので、当時で週30ポンドほど定期代に消えてました。
今はおそらくもっと高いでしょう。
そしてバスはよく遅れますし、地下鉄もよく止まります。


ベルリン

尖った人は多いけど、ストレスは少なく生きられる。人生楽しいと感じられる街。

・概要
26歳の時に商社での仕事を辞めてベルリンに行きました。
ベルリンにいたのはちょうど1年間です。
ドイツ語は全く話せない状態でした。
到着直後から1年間ずっと語学学校に通っていました。
フリーで翻訳の仕事やレストランの皿洗い、そして家の管理の仕事などで生活費をまかなってました。
仕事をしていない時はひたすらドイツ語とプログラミングの勉強をしていました。

・良いところ
生活費の安さ
とにかく安いです。
この安さは精神的な落ち着きを与えてくれます。
家賃は広めの部屋でも300ユーロくらいでありますし、交通費も安いです。
スーパーで買い物をすれば驚くほど安く食材が買えます。
当然ビールも安いです。
質の良いクラブも5ユーロとか10ユーロで入れます。
語学学校もフルタイムで通ってましたが、月200ユーロちょっとでした。

ユニークさ
他では体験したことのない音楽やアート作品、そして生き方に触れる事ができます。
クナイペ(パブみたいな感じ)では夜な夜なオリジナリティ溢れるアーティストが演奏をしています。
入場料は取らず、自分でどれくらい払うか決める投げ銭スタイルなのも気に入っています。
良いと思った人に直接お金を渡せるのはわかりやすくて好きです。

とにかく落ち着く
ベルリン市内には多くの公園や川や湖があり、手軽に行く事ができます。
天気の良い日にケバブとビールを持って公園でゆっくりするのは最高です。

ベルリンのゆっくりした感じは、何ものにも変えがたいリラックス感を与えてくれます。
お金もそれほどなくて良いし、何か特別な仕事をしてなくても良い。
独自の考えと意見さえあれば、それだけでクールだし、競争しなくて良いという雰囲気は僕にはとても良く合いました。

・悪いところ
家探しが大変
家探しの競争率がおそろしく高いです。
長期契約で住める家を見つけのはなかなか骨が折れます。
僕は運良くスムーズに家は見つけましたが、毎月引越ししているような人もたくさんいました。
コネが必要な街かもしれません。

ドイツ語の複雑さ
僕はドイツ語が大好きなので大丈夫でしたが、ドイツ語を習得するのはかなりのコストがかかります。
英語と比べるとルールや文法が複雑になりますし、覚える事が山のようにあります。
英語は学校で勉強するのである程度下地ができているので、英語圏に住んできるだけである程度は伸びますが、ドイツ語は腰を据えて取りかからないと身に付かないです。
5年10年単位で住んでいてもドイツ語が全く話せない人にベルリンで良く会いました。


札幌

安定した生活を送られるし、飯がとにかく美味い。仕事は大変だけど足りない物はなにも無いと思える街。

・概要
札幌で職業訓練を受けて、大手のIT企業へ就職した後に札幌へ引っ越しました。
札幌には2年ちょっと住んでいました。
ほとんど仕事か勉強をしていたような気がします。
隙間に空いた時間で友達や彼女と遊んでいました。

・良いところ
安定感
中心部はこじんまりとしていますが、足りない物はなにも無いです。
必要な物はなんでも手に入りますし、十分娯楽もあります。
雪まつりよさこい祭りにイベントもたくさん開かれています。 ちょっとバスに乗れば定山渓で温泉も楽しめます。
スープカレーやラーメンはどこ行っても美味いし、安い居酒屋でもうまい海鮮にありつけます。
ライブハウスやクラブでは面白い音楽も聞けますし、キタラではクラシックも楽しめます。

日本
言葉は日本語だし、日本の文化も分かっているから余計なストレスを感じる事がないのは楽です。


・悪いところ
寒さと雪それと夜の長さ
夏は最高ですが冬の暗さは大変です。
3時くらいから暗くなり始めます。
雪かきはめんどうだし、骨身に染みるような寒さは心身を蝕みます。
長い冬のおかげで春のありがたみを感じられますが、やはり冬は辛い。

仕事
僕は好きな仕事だったのである程度楽しんでもいましたが、やはり大変です。
僕はプログラマの仕事をしていました。
年2000時間くらい働いていて残業時間は上限ギリギリでした。
休日出勤も結構ありましたし、時代錯誤ですが徹夜もありました。
休みの日も勉強会に参加したり、家で勉強したりしていました。


アイダホ

広大な大地とゆったりした住宅環境は最高です。
人はフレンドリーだし、いろいろな手続きも融通がきく。

・概要
札幌で結婚しました。
妻の仕事の関係で2019年8月に一緒に引越して来ました。
今現在もアイダホに住んでいます。
僕は無職です。

・良いところ
住宅環境
家の広さと家賃のマイルドさは素敵です。
僕たちが払っている家賃は625ドル(6万ちょっと)ですが、広さは札幌で住んでいた1LDKの3倍はあります。
800ドルくらい払えば一軒家も借りられます。

人の明るさ
人はフレンドリーで明るいです。
ちょっと買い物に行くだけでも店員さんが気さくに話しかけてきます。
日本ではマニュアル通りの接客だし、ドイツでは接客感ゼロでした。

・悪いところ
車社会
公共交通機関は皆無なので運転しないと街に閉じ込められます。
スーパーの商品の容量が大きいので買い物も大変です。
また車が来ることを基本に設計されているので、郊外にお店が構えられています。

僕は車の運転が嫌いなので車社会は苦痛です。
さらに車に関連する出費も痛いです。

医療費
これはアメリカに住む最大のリスクかもしれないです。
保険料の高さと医療費の高さは家計を大幅に圧迫しますし、怪我をしたら医療費で大金が飛ぶ不安があります。
例えば骨を一本折ったとすると、平気で20万くらい消えます。
僕たちが選んでいる保険プランが原因でもありますが、20万くらいは保険が適用されません。

まとめ

ロンドンは楽しいけど、生活費が高い。ちなみにビザも取りにくい。
ベルリンは落ち着くし、また住んでもいいかもしれない。
札幌は素敵な街。でも日本の会社で働くのは消耗が激しい。
アイダホも住みやすいけど、車社会で出費が痛いし、病気や怪我が怖い。

僕はこんなに移動の多い人生になるとは想像してなかったです。
そしてこれからも移動することになるでしょう。